キリムを洗う
2002年09月11日
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8月も終わりに近づいた週末に、暑さもやわらいできて、やっと力仕事もやる気がでてきたので、
久しぶりにキリムを洗うことにしました。写真を撮っておきましたので、キリムをお持ちの皆様、ご参考にしてくださいね。
(とっても家庭的でいまいち夢のない写真ですみません^_^;)
そもそも、トルコやイランではキリムを洗うっていう習慣はないようなんです。100年前のものだって、
そのまま使っています。ときどき、パンパンはたいてほこりをとって陽に干す程度です。
でも日本では直接キリムの上に座ったり、ゴロゴロしたりすると思いますから、やはりいつも清潔にしていたいですよね。
普段のお手入れは、掃除機をていねいにかけて、隙間にはさまったホコリをとって、時々外に干す方法で十分。
でも、汚れがひどくて気になったときは、思い切って水洗いしてしまいましょう。
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●今回洗ったキリム
イラン・カシュガイの60-70年前のオールド。180×180cmくらい。私のところへ来て4年目、
まだ一度も洗ってません。夏も冬も敷きっぱなしなので、かなり汚れてました。
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最初に外へ出て、パンパンはたいて、目のあいだにつまっているホコリを落としてから、キリムを浴槽へ。
30〜40℃のお湯をためて、最初にすすぎ洗いです。
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注意すること
ほかのものとは一緒に洗わないでください。
特にオールドキリムの場合、色落ちすることが考えられますから、
キリム同士であっても2枚一緒に洗うのは避けたほうがいいです。
私の経験では1930年から1950年ごろに使われていた赤系、オレンジ系がとくに危険です。青系、
緑系はすでに色が飛んでなくなっている場合が多いですし、茶系や黒はほとんど色落ちがありません。
1960年代以降のキリムは、染料がよくなったため、あまり色落ちしませんが、
それでも注意してください。 新しいキリムはほとんど色落ちの心配なしです。
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最初のすすぎ洗いが終わったら、キリムがかぶる程の水にして、洗剤を入れて本格的に洗います。洗剤の量は少なめに。
入れ過ぎると後でですすぐのがたいへんになってしまいます。洗剤の種類は、セーターなどを洗うウール用の洗剤でOK。
必ず液体洗剤を使ってください。粉末状の洗剤だと、あとから溶けなかった白いツブツブが残ったりします。
上からやさしく押し洗い・・・したいところですが、もうここは、足でぎゅぎゅっと踏みしめて洗わないと、
手の力ではどうにもできません^_^; 浴槽に入って、み〜ぎ、ひだりっ、といいながら、しばらく一生懸命歩き続けます。
かなり重労働です。
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泡だった浴槽の中のキリムはこんな感じ→→。
ときどきウスの中でもちつきのモチをかえすみたいに、ひっくりかえしながら、モクモクと踏み踏み。。。
最初に書き忘れましたが、部分的にシミがある場合などは、しるしをつけておいて、
手でつまんでそこだけ丁寧に洗うとよいと思います。が、あまり部分的にゴシゴシ洗って、そこだけ伸びてしまったり、
ゆがんでしまったりしないように注意が必要です。
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約10分ほど踏み続けて、すでに水が真っ黒になるくらいヨゴレが出てました。やっぱり4年も洗ってないと、
汚かったんですね〜。
満足いくまで洗ったら、今度はすすぎです。浴槽からお湯を抜いて、キリムからも適度に水をきって、
もう一度栓をしてまた水を貯めます。
またまた踏んで踏んで、しばらくしたら水を替えて、、、3回くらい繰り返すと、ようやく泡が消えてきました。
このくらいですすぎは大丈夫かな。
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浴槽の水を抜いたあと、底に抜け落ちたウールの繊維がたまっていました。新しいキリムは、
出荷される前にキリムの表面をバーナーで焼いて、余分な繊維を焼き落としてしまうのですが、
オールドキリムはそういう処理がされていませんから、洗ったときに短い繊維が出てくるのだろうと思います。・・・2回目、
3回目に洗うオールドでも、繊維は出てきますから、キリムを使っているうちに出てくるものかもしれませんが。
すすぎが終わったら、いよいよ脱水です。いよいよって、ここからが、たいへんなんです!!水を含んだキリムは、
この世のものと思えないくらい重い〜ぃ!!!
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チェイレキくらいならなんとかなるかもしれませんが、2m近いサイズでオールドともなると、
ちょっとやそっとじゃ持ち上がりません。 まじでオモイ!
今回は、ズルズルひきずりながら、わたくし何とか一人で脱水機まで運びましたけど、
誰か助っ人を用意しておいたほうがいいですね〜。もう汗だくです ^_^;;;; ワンキリムとかだったら、
絶対ひとりじゃ無理!
それから、お風呂場から洗濯機が遠い場合は、
浴槽の縁にしばらくかけておいて水を切ってからでないと運べないと思いますから、あらかじめ計画を立てましょう。
脱水機は、均等に広げて約5〜6分。ちょっと休憩。
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脱水が終わったら、干す前にもう一仕事。脱水が終わったキリムは、かなりゴワゴワ硬くなっていて、
ぐしゃぐしゃなので、これを伸ばすんです。
あるていどたたんでから、ぺたぺたとたたいて、シワを伸ばします。この作業をしないと、
かわいた後にヨレヨレになってしまいます。
このシワをのばす作業のことを考えると、もし場所的に問題がなければ、
キリムからポタポタ水が垂れるような状態のまま、いきなり干してしまうのがよいと思うんですね。
そうするとキリムの重みで全体がのびて、シワのない状態で乾きます。(注:
染料によっては色が流れ落ちて隣の色にうつってしまうことがあるので注意)
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さてさて、あとは太陽のあたるところで乾かして、さっぱりさわやかなキリムになるのを待つばかり。それにしても、
この作業、とても真冬ではつらくできません〜。秋とか春のお天気のいい日に洗うのが一番よさそうです。
また次にこのキリムを洗うのは4年後かな。。。
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〜〜 キリムを洗う前にお読みください 〜〜
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⇒洗う前に知っておくこと
新しいキリムもオールドキリムも、トルコから出荷される前に、ひどくゆがんでいるものは、
ゆがみを矯正します。水洗いすることによって、もともとのゆがみが出てきてしまうことがありますので、
その点はご承知ください。
また、新しいキリムは最初は表面にアイロンがかかっていて、
織り目がつぶれた感じになっていますが、洗ったあとは繊維がもう一度ふっくらしますから、
肌触りが多少変わったと感じると思います。これは、またしばらく踏みしめて使っているうちに、
気にならなくなると思います。
⇒そのほかの洗濯方法
クリーニング店と相談して、大型のものを扱っているところであれば、
ドライクリーニングをお願いするのもよいと思います。ただ、お値段はそうとう高いようです。
ドライクリーニングはまだ試したことがないので、申し訳ありませんがご案内できる情報がありません。
カーペット専門のクリーニングなどがありましたら、またお知らせいたします。
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⇒塩を入れると聞きますが?
キリムを洗う時の説明に、「色落ちを防ぐために塩を入れる」と書かれています。これは、
草木染などの天然染料の場合、もともと色を定着するために触媒として、
塩が使われていたためだと思います。マグネシウムが、何かの化学反応に有効なようです。
(染色の知識不十分でスミマセン)
現在でも、草木染のキリムには塩を使ったほうがいいのかもしれませんが、
合成染料に対してはどれだけ有効かは不明です。私は洗うときに特に塩は使っていませんが、
特に問題はないです。
⇒まずは手ごろなキリムから
最初から、高価なアンティークキリムをまる洗い…は、避けてくださいね。
(そんな方はいないと思いますが) 初めて洗うときは、クッションカバーでもよいですから、
ウールの様子をよく観察してみることをおすすめします。というのは、ゆがみや色落ち、
その他肌触りの変化などを理解して、ご自身の判断で洗っていただくしかないからです。
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みなさまの大切なキリム、よいコンディションで、いつまでも使っていただけると嬉しいです。
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日時: 2002年09月11日 01:31 | パーマリンク |情報ページTOPへ ▲画面上へ
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