目次
ギャッベとは
イランの部族カシュカイ族の手織り絨毯
ギャッベ(ギャベ/Gabbeh)とは、イラン南部に広がるザクロス山脈周辺で古くから遊牧生活を送るカシュカイ(Qashqai)族の織るウール100%・手織りの絨毯のことです。
(そのためイランのカシュカイ族以外が織ったものは、正しくはギャッベとは呼べません)
ギャッベに描かれているモチーフは、 ザクロス山脈のふもとで暮らす遊牧民が、毎日目にする風景。大家族が一緒に暮らす大きなテント、羊やヤギ、そして遠くに見える山々や草原。 そして時折、風景に溶け込むように人間たちの姿が登場します。
手紡ぎ・草木染・手織りで作られるギャッベは、同じものが存在しない世界にひとつの絨毯です。
遊牧民の生活の知恵が生きたラグ
寒暖の差が激しい地域で昔から織り継がれてきた歴史ある絨毯であるギャッベは、遊牧民の暮らしに適応した優れた機能があります。
ギャッベに使われているウールは保温性、吸湿性に優れていて、 見た目から想像するより夏でもサラリと快適。
ほとんどの方が年間を通して敷いていらっしゃいます。
素材が天然のウールなので、床暖房やホットカーペットの熱を通して傷むこともなく、暖かく過ごせます。
またギャッベは遊牧生活のテント内での使用にも耐えるため非常に耐久性が高く、汚れにも強い絨毯です。世代を超えて末永くお使いいただけます。
織り手=女性の感性・想いがこもる
ギャッベを織るのはカシュカイ族の女性たちの仕事。母から娘たちへ代々織り継がれてきたものです。
ギャッベの象徴ともいえる素朴でかわいらしいモチーフや、自由なデザインも、彼女たちの感性や想いが反映されたものといえます。
ギャッベをお使いのお客様から「玄関にあるだけでほっとする」「届いてからずっとギャッベの上にいます」のようなご感想をいただくのも、ギャッベにはどこか女性的なあたたかみがあるからかもしれませんね。
ギャッベのお話
ギャッベが生まれるまでには、毛糸を紡ぐ、染色、一枚のギャッベを織る、洗う、仕上げをする。
多くの手順が必要です。