パレスチナ刺繍
「パレスチナ刺繍」のクッションカバーとポシェットが入荷してきました。どんなところに特徴があるのか調べてみましたので、ご紹介しますね。
2023年12月、これまでにないほどパレスチナに関心が集まり、毎日ニュースが流れてきます。残念ながら明るい話題ではない現状です。私たちは政治的な主義主張に加担することはありません。伝統や文化は互いに尊重しあうことが大切だという考えから、パレスチナ刺繍のご紹介が少しでも理解の助けになればと思っています。
目次
パレスチナ刺繍とは
民族衣装の襟元を飾る緻密なクロスステッチ
伝統的なパレスチナ刺繍は、民族衣装の襟元を飾ったり、長いヴェールの縁を飾ったりするもので、おもに緻密なクロスステッチ刺繍です。パレスチナ刺繍は、パレスチナの伝統的な手芸のひとつであり、その起源は古く数百年以上の歴史を持ちます。正確なステッチと美しいデザインが特徴で、手仕事の熟練した技術と芸術性を結びつけたものです。
伝統的な民族衣装の写真を、書籍の中から見つけました。。
写真が雑誌に掲載されたのは1914年3月、パレスチナの花嫁衣裳だそうです。パレスチナの民族衣装というと黒を想像していたのですが、婚礼衣装だからでしょうか白地に赤い刺繍のデザインです。袖とスカートに植物のモチーフが見られますね。
町や村など地域ごとに衣装のデザインは異なり、刺繍のデザインは単なる装飾だけでなく、その人のアイデンティティでもあるということですから、様々なバリエーションがあるのでしょう。この写真がパレスチナのどのエリアでの記録か気になります。
現代も女性たちに受け継がれている
イスラエル建国以降、ふるさとの地を追われて難民となったパレスチナの人々は、難民キャンプでの生活を余儀なくされ、伝統的な暮らしは失われていきました。そのような中でも、刺繍の文化はパレスチナの女性たちによって受け継がれており、家族や地域の伝統を守りながら、新しいデザインやスタイルを取り入れながら進化してきました。現代でも、パレスチナの女性たちはこの伝統的な技法を継承し、自分たちの作品を作り出しています。
各地の難民キャンプでは、世界各国のNPOなどの支援を受けながら、クッション、バッグ、小物など様々なアイテムが作られています。こうしたパレスチナ刺繍の商品は、地域の雇用創出や経済活性化につながり、また、パレスチナの文化や伝統を世界に広める役割も果たしているそうです。
当店でご紹介する「タトリーズ」さんの商品は、「世界のかわいい刺繍」の中で、こんな風に紹介されています(写真↓)。
パレスチナ刺繍の商品
難民キャンプから届いたクッションカバー
黒地に刺繍のデザインと、白地にカラフルな糸の刺繍のデザインが届いています。レバノンのパレスチナ難民キャンプで制作されたもので、Palestinan Hand Made と織りネームがついています。(*一部ついてないものもあります)
刺繍は完璧なまでに整って美しい。緻密で正確な刺繍の出来栄えを見ると、針を持つ手は神がかっている!と感じます。すごく集中して、心も穏やかでないと、こんな風には仕上がらないだろうと思うのです。
クッションカバーはそれぞれ数点の入荷です。ぜひお手元において、パレスチナ刺繍をごらんになってみていただきたいです。
商品はこちらのページでごらんになれます。
パレスチナ刺繍 商品ページへ
難民キャンプの子供たちを支援
今回パレスチナ刺繍の商品をいただいた「タトリーズ」さんの母体であるNPO法人「パレスチナ子供のキャンペーン」についてご紹介させてください。
パレスチナ子供のキャンペーン(NPO法人)
活動内容の詳細は、こちらの公式サイトから。
https://ccp-ngo.jp/about/approach/
パレスチナ難民支援の活動は1986年からで、長きに渡り継続した支援を行っていらっしゃいます。
そのなかで、パレスチナ刺繍の商品は、参加・寄付する/伝統工芸品を買う活動です。
現地の女性たちからのメッセージはこちらのページでごらんになれます。
https://ccp-ngo.jp/get-involved/tatreez/
ガラタバザールでは本当に本当に微力ではありますが、今後も継続的にパレスチナの商品をご紹介していきたいと思います。
新中野のショールームでも、商品をごらんいただくことができます。ご来店の際にスタッフにお申し付けくださいませ。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。